先日,大阪のとある娯楽サービス産業会社の人事担当者と話していたときのこと。その会社も,業界の傾向である高い離職率に悩まれているようで,どのように軽減すべきか思案し,色々な取り組みを検討している最中とのことでした。その一環としてレジリエンス・トレーニングの導入も考えているそうです。
離職率の実態
そこで平成24年度の厚生労働省のデータを調べてみました。平成21年(2009年)から平成23年(2011年)の間の新卒3年社員の離職率は,高卒,短大卒,大学卒いずれも上昇しています(図1)
図1 高卒,短大卒,大学卒の新卒3年社員離職率推移(平成24年度 厚生労働省)
事業規模別の離職率データを見ると,5人未満の事業所の大卒離職者は60%に達しており,5~29人の離職率は50%を超え,30~99人の事業所でも40%に達しています。100人未満の企業では2人に1人は3年以内に離職しているのですね。なかなかの衝撃度のあるデータかと思います。
次に産業別の離職率のデータを見てみると,宿泊業・飲食サービス業が52.3%,生活関連サービス業・娯楽業が48.6%,教育・学習支援業が48.5%,小売業が39.4%,医療・福祉が38.8%になっています(図3)。離職率の高い産業は,共通性がありそうですね。
現状をデータから分析してみると,課題と対策が見えてくるかもしれません。次回のブログは,離職理由を考えてみましょう。