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2015.6.16

科学は仮説や!‐レジリエンスが試される科学的事実の見直し

先日,バラエティ番組を観てるとおやっと思うことがありました。

活性酸素の除去や老化の抑制などに関連し,長寿遺伝子と呼ばれていたサーチュイン遺伝子ですが,寿命延長には機能していないという研究結果が報告されたとのこと。それももう4年前の2011年9月にロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ健康加齢研究所のデービッド・ジェムズ氏率いるチームによって「Nature」誌で発表されており,しかも,サーチュイン遺伝子の長寿効果を最初に発表したマサチューセッツ工科大学(MIT)のレオナード・ガランテ氏も,「Nature」誌で実験的な不備を認めたとのこと。

教科書編集者時代にとある老教授がおっしゃった教訓を思い出します。

「科学は仮説や!」と。

一見して定説で真理と思われた理論なり現象も,深く研究すると,定説ではなくなってしまう。生命現象を紐解く理論には,現段階で定説は極めて少ないのかもしれません。

心理学も同様ですね。例を挙げると,フロイトの夢判断や理論などは,発表当時は定説だったかもしれませんが,現代では,理論の誤謬や矛盾が指摘されてて,必ずしも定説とは言い切れないように感じます。

それでいて,科学は全くあてにならないといった「反科学主義」的な暴論には陥らないようにしよう。常に科学的な見方を保ち,検証過程に目を光らせなければならないという教訓を得たと肯定的に今の状況をみたいと思います。

レジリエンス・トレーニングもポジティブ心理学などの科学的証拠をベースにしていますが,それらのエビデンスも本当に真理なのか常に検証しなければなりませんし,新たな知見が発表されれば,それを取り入れたプログラムも開発しなければなりません。

前述したサーチュイン遺伝子について,長寿効果は否定されていますが,マウスなどの哺乳類を,高脂肪の食事や加齢関連の疾病による代謝ダメージから守る効果があるとは報告されています。

それにしても,赤ワインに多く含まれているポリフェノールの一種であるレスベラトロールは,サーチュイン遺伝子を活性化する作用があるといわれていたのですが,サーチュイン遺伝子に長寿効果がないとなると,赤ワインを多量に飲んでも長生きはできないことになります。当然といえば当然ですが…。
赤ワイン

どうしよう。長生きできると思ってあんなに赤ワインを好きでガブガブ飲んでいたのに(←嘘)。もう赤ワインは卒業しようかな。

嘘です。死ぬまで飲み続けます。

社員の心を鍛える技術!レジ離縁巣を教えます

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