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2015.4.7

東京3回目のレジリエンス基礎セミナー終了しました。

東京3回目のレジリエンス基礎セミナー,無事終了しました。3月並みの寒の戻りの中,ご来場いただいた皆様,誠にありがとうございました。今回のセミナーは,受講者が少なく,レジリエンスの試される時間となりましたが,そのような中でもご多忙のところ,御来場いただいた方々には感謝感謝です。特に,レジリエンス・トレーニングを同じ時期に学んだ方が急きょ出席され,本当に嬉しかったです。
東京セミナー②20150407

今回はこじんまりとしたセミナーでしたので,参加者の方々の組織内の課題にダイレクトに対応したワークを行うことができました。MBAの講義でよく行われるケーススタディ的なワークができたように思います。課題解決のきっかけ,ヒントが得られたようで,受講いただいた方々からも好評でした。自分でも勉強になりました。
東京セミナー①20150407

セミナーの内容は喜ばれて好評なので,その点は嬉しく満足しているのですが,なかなか結果に結び付かないのがもどかしいですね。しばらくはレジリエンスの試される雌伏の時期に耐えることになりそうです。ですが,私は,心が折れずに頑張ります。レジリエンスを教える講師だからです。

2015.4.5

ストレングスカードの強み

4月4日,広島のコーチング仲間が集う勉強会にて,時間を割いていただき,ポジティブ心理学とレジリエンスのミニ講義をさせていただきました。講義という形で学んだことをアウトプットすると,自分にとっても勉強になり,今後のセミナーのリハーサルにもなりますね。熱心に講義を聞いていただいた方々,講義の機会を与えてくださった友人には本当に感謝感謝です。思いのほか,好評だったのでこちらも嬉しくなりました。
コーチング勉強会1

その講義では,レジリエンス・トレーニングの一部,「自分の強みの認識と活用」を体験していただくため,ストレングスカードを用いたワークを行いました。強みが書かれた50枚のカード(ストレングスカード)から自分の強みを選んだり,他者から自分では気付かなかった強みを指摘していただいたり,その強みをどのように仕事に生かすかをシェアしたりするワークなのですが,これがけっこう盛り上がりましたね。自分の強みを意識したり,他人から自分の強みを教えてもらったりするだけで,不思議と強さが増すような気分になりますね。それだけでポジティブ感情が高まり,レジリエンスが強くなったような気分がします。それがストレングスカードの強みなのかもしれません。
コーチング勉強会3

ストレングスカードの強みを認識したので,今後のレジリエンス・トレーニングではそれを踏まえてワークを改良しようかと思いました。収穫のあった有意義なミニ講義でした。

2015.4.3

協調性のない人の対処法‐レジリエンス・トレーニングの効能②

前回のブログのつながりで,今回は,「協調性のない人」への対処法をとりとめもなく書こうかと思います。これも,セミナーのアンケートで「協調性のない人はどのように協調的になるのでしょうか」という意見をいただいたので,少し気になったのです。意見を書いた人は,部下にいわゆる“協調性のない”人がいるのか,あるいは上司・同僚に“協調性のない”人がいるのかのどちらかだろうと思います。人材育成,社員教育って本当に難しいですね。

ふつう,協調性のない人といわれる人ってどんな人なんでしょうか?私自身が協調性のないからか(前職ではよく上司や先輩に言われました),あるいは,ことさら他人に協調性(同調性)を求めないからなのか,協調性のない人の特徴って,よくわからないのです(それはお前のような奴のことだと言われればそれまでですが,いわゆる無知の知,いや無知の無知か?)。
そこでネットで協調性のない人の特徴を調べてみました。協調性のない振る舞いとは,1.すぐ断る。2.我慢しない。3.助けない。4.人目を気にしない。5.会話を断ち切る。だそうです。5つの振る舞いのうち,3.の助けないは最低最悪,5.の会話を断ち切るも行動としては好ましくない,4.の人目を気にしないも日本的な礼節に欠け,好感が持てないですね。ですので,3~5の振る舞いが協調性のないとは深く理解できます。ですが,1.のすぐ断ると2.の我慢しないの振る舞いがなぜ協調性のない振る舞いになるか,理解不能です。

日本人は,他の民族に比べて社会的証明(social proof)に影響を受けやすいというか,周囲と異なる振る舞いをしてしまうと奇異に感じ,忌避感,違和感を感じるようですね。挙句,「こいつは協調性がない」というレッテルを条件反射的に考えもなく貼ってしまう。周囲との同調を求めすぎると,没個性につながる危険もあり,独創性や多様性がそがれる負の側面もあるのですけどね。
5つの協調性のない振る舞いの共通点を挙げれば,「空気が読めない」,「空気を読まない」でしょうか。その逆である「空気が読める」は,「周囲に気配りができる」と言い換えることができ,総じて「思いやりがあって視野が広い」ということなのでしょう。レジリエンス・トレーニングをつめば,状況を正確に把握できる視野の広さが身につき,ポジティビティを高められるので思いやりも身につきます。

協調性の意味を改めて調べると,「異なった環境や立場に存する複数の者が互いに助け合ったり譲り合ったりしながら同じ目標に向かって任務を遂行する素質」(Wikipedia)だそうです。本来の意味からすれば,「意味もなく周囲に合わせること」が協調性の意味でないことはわかりますね。論理的合理的な理由があれば,「すぐ断ったり」,あるいは「我慢しなかったり」することは必ずしも「協調性のない」とは言えないと思います。

ポジティビティを高めれば,利他心が養われますので,本来の意味での協調性である,「異なった環境や立場に存する複数の者が互いに助け合ったり譲り合ったりしながら同じ目標に向かって任務を遂行する」振る舞いが身につきます。これもレジリエンス・トレーニングで習得できます。いわゆる「協調性のない」といわれる私が身についたのだから間違いないでしょう。

2015.4.1

同じミスを何度も繰り返す人の改善法‐レジリエンス・トレーニングの効能

先日のレジリエンス基礎セミナーのアンケートで,「何度も同じミスをくり返す人をどのように指導して改善できるでしょうか?」という質問がありました。おそらくその質問を書かれた方は,同じミスを何度も繰り返す部下がいて,その人材育成教育,社員教育に悩んでいるのでしょう。
「同じミスを何度も繰り返す」原因を論理的に分析すると,その人自身に起因する場合と,その人以外の環境に起因する場合に分けられます。その人以外の環境に起因する主なものは,手順の複雑さや,ミスが発生した外部環境の物理的な問題(作業のスペースが十分でない,装置の配置が適さないなど)があります。これらは,外的な問題点を改善すれば,ミスの反芻を解消することができますね。
その人自身に起因する場合をさらに分析すると,先天的な要因と後天的に備わった要因に分けられます。先天的な要因は,例えば極端な例ですが,大人のADHD(注意欠陥・多動性障害)のような場合です。ADHDの病因はいまだ不明ですが,行動を注意深く選ぶ働きをする脳の前頭前野や,衝動性を抑える働きをもつ大脳基底核が,健康な人に比べて機能していないといわれています。実際に,ミスを繰り返さない人と何度も同じミスを繰り返す人との脳の活動量を調べた研究では,ミスを繰り返さない人が一度ミスをすると,脳の前頭葉が活発に働いていましたが,何度も同じミスをくり返す人が一度ミスをしても,脳の前頭葉はあまり活動していなかったデータがあります。ミスを繰り返さない人は,ミスから学び,同じミスを繰り返さないメカニズムの存在が脳機能的に証明されているようです。後天的な要因としては,単純なワークのようなときに慣れや思い込みが生じて不注意なミスをくり返す場合でしょうね。
先天的な要因も後天的な要因も,レジリエンス・トレーニングを行えば改善できます。レジリエンス・トレーニングでは,ポジティブ感情を高めますが,ポジティブ感情が高めると前頭葉の活動が活性化され,注意力が拡張されますし,抑うつ傾向が減少して衝動性も抑えられます。また,レジリエンス・トレーニングは,状況を把握し,感情を認知し,反応をコントロールする適応力も身につくので,慣れや思い込みによるケアレスミスも激減すると思います。
レジリエンス・トレーニングが,人材育成,社員教育,とりわけ社員のモチベーション向上,生産性の向上に最適なトレーニングである理由がここにあります。