2015.4.18
先日,商談したときのこと。個人の資産相続・運用のコンサルをされている方と,セミナーか研修かのコラボができないかお話しをしていたときの話です。
クライアントの中には,同族企業のオーナー経営者もいるとのお話しだったので,私は,事業承継時の人材育成の重要性,後継者リーダーシップ育成の研修プランなどを説明し,レジリエンス・トレーニングやレジリエンスリーダー養成研修,オーセンティック・リーダーシップ研修の有効性をとくとくと説明させていただきました。しかし,レジリエンスを強化すれば,人も組織も持続的に繁栄するといった話は心に響かなかったようですね。信じられないと。「ホンマかいな?」と懐疑的な反応でしたね。
従業員のレジリエンスを高めたって会社の収益にはつながらない,むしろ,優秀な従業員に育ってしまったら会社を辞めてしまうのでかえって損失だといった“思い込み”が頭の中にあるんだろうなあと推察しました。従業員のレジリエンスが強まり幸福度が高まれば確実に生産性が上がり,収益アップにつながると思いますが,ネガティブバイアスを持っている方に伝えるのはなかなか難しいですね。
確かに従業員のレジリエンスが強化されると,自立心・創造性が高まり,新たなフィールドに挑戦するため,退職する可能性もあるかもしれません。だからといって従業員のモチベーションを低いままにしておくのもマネジメントとしては逆効果と思いますけどね。
組織レジリエンスを高めるには,従業員のレジリエンスの強化も必要ですが,それ以上に,経営トップリーダーのオーセンティックなリーダーシップが欠かせません。オーセンティックなリーダーシップ育成プログラムも説明しましたが,その方のクライアントの経営者の方々は,組織を永続的に成長させることよりも,自身の資産相続を最優先に考える方々だそうです。自分の資産を守るためには従業員を全て解雇してもかまわない。自分の健康と自分の資産が守られれば,別の会社を興す時,従業員なんてまたすぐに雇えば良いんだから。資産が守られれば自分が経営している会社をM&Aしてもかまわないと。それはそれで1つの考え方だなあと思いつつ,自分の会社の従業員の雇用を守れず,満足度も上げず,駒や奴隷のようにしか考えられない利己的なリーダーは,決してレジリエンスは高くなく,新たに会社を興しても上手くいかないでしょうね。
ブログタイトルの言葉は,映画「七人の侍」で,志村喬さん演じる島田勘兵衛のセリフ。集落を守るために村から離れた三軒の離れ家は守れないと言われた住人が,独自に自分たちだけの家を守るため集団から離脱しようとしたときに話された名セリフです。
「離れ家は三軒,集落は二十軒。離れ家のために二十軒を犠牲にすることはできん。また,村を踏みにじられて離れ家の生きる道はない。良いか,いくさとはそういうものだ。人を守ってこそ自分を守れる。己のことばかり考える奴は己をも滅ぼす奴だ!」

中小企業の経営リーダーにこそ,利他心のあるリーダーシップが求められます。そんなレジリエンスの高い,オーセンティックなリーダーを育ててゆきたいと強く思います。
2015.4.16
今日一日は,本当に禍福は糾える縄の如しで,ネガティブなこともポジティブなことも色々あった一日でした。
朝,左眼のコンタクトを付けようとすると,いきなりペキっと破損してしまい,朝一でブルーになったと思えば,午後一と夕方には,仕事でプラスになる良い出来事があり,エンド・ピーク理論というか,一日の終盤に良いことが起こるとポジティビティが高まりますね。終わりよければ全てよしっていうやつですね。
コンタクトが破損した直後,facebookの友人から四葉のクローバーの投稿写真を見せてもらったり,四葉のクローバーの形をしたお好み焼きの投稿写真を見せてもらったから幸運が舞い込んだのかもしれません。感謝感謝。
このような(感謝の)ポジティブ感情を高めると,レジリエンスも強くなります。レジリエンス・トレーニングでも感謝のポジティブ感情を高めるトレーニングを行います。
奇しくも,フランスの哲学者,アランも同じようなことを「幸福論」の中で書いています。
「『自分の上機嫌』を徹底して鍛えておけば,心は常に強くしなやかになる。」
明日は,大阪で商談があり,その後,レジリエンスが試される辛い選択をしなければならないかもしれません。今日の上機嫌をキープしつつ鍛えておき,明日の試練に備えよう。その前に,商談で良いことがありますように。
2015.4.13
昨日,レジリエンス講師仲間の友人から「世界一受けたい授業」というTV番組にレジリエンスのことを放送すると教えていただいたので,観ました。お笑い芸人のピースの御二人(又吉と綾部)が,ある課題のけん玉を黙々とさせられてレジリエンス度を測るテストをさせられてましたね。結果は二人ともレジリエンスが強いということになりました。やはり生き馬の眼を抜くような,競争の激しい芸能界でそれなりに売れている芸人は,相当レジリエンスが高いのでしょうね。そうでないと生き残れないのでしょう。
レジリエンスを専門に研究されている大学教授は,一流のスポーツアスリートは総じてレジリエンスが強いとおっしゃっていました。浅田真央さんしかり,羽生結弦さんしかり。こうなると,一流になれるかなれないか,競争の激しい芸能界で売れて生き残れるか食いっぱぐれるかの差は,レジリエンスの差にかかっていると言っても過言でないように思います。
これからの成功するビジネスパーソンに必須な要因としてレジリエンスが挙げられるのも納得できますね。社員の人材育成,社員教育,新人研修には,レジリエンス・トレーニングが必須なような気がします。
2015.4.13
今日は,馴染みのワインバーの面々で花見をしました。桜の花はほとんど散ってほぼ葉桜状態でしたが,楽しかったですね。ワインもプロがつくる酒肴も美味しかったです。



後半は,沖縄出身の方で,大学で教鞭をとられている方と沖縄の基地問題でディスカッションしました。メディアでは報じられない沖縄の人々の本音が聞けてとても勉強になりました。沖縄の方々は,基本的にレジリエンスの高い方が多いように思います。
2015.4.10
レジリエンス基礎セミナーでは,レジリエンス資源の1つである自分の「強み(強みとしての徳性)」の理解と活用をすることで,レジリエンスが強化されるトレーニングの一部を説明しています。その際,ネットから無料で受講できる強み診断ツールを紹介するのですが,過日のセミナーに受講いただいたMBAの同期の友人から,早速やってみたとの連絡をいただき,診断結果も教えてもらいました。その方の人格・性格を知っているので,おやっと思った強みが上位だったり,意外な弱みがあったりと興味深かったですね。その方の会社内でもシェアいただいたようで,本当に嬉しいです。人材育成,社員教育,新人教育に活かしていただければ良いですね。
友人の診断結果に触発されたのか,半年ぶりに私もその診断ツールに取り組んでみました。その結果は,強み1位が「向学心・学習意欲」,2位が「熱意・熱中・生命力(エネルギー)」,3位が「感謝」でした。
あれっ???
半年前は,強み1位が「ユーモアと遊び心」,2位が「向学心・学習意欲」,3位が「熱意・熱中・生命力(エネルギー)」でしたので,今回は「ユーモアと遊び心」がランクダウン(今回5位)して,「感謝」(前回7位)がランクアップしている…。
2月に起業してがむしゃらに頑張ってきたので「遊び心」が失われたのか…(泣)。逆に,レジリエンス・トレーニングを学んでポジティビティがかなり高まり,「感謝」の強みが強化されたのか…(笑)。これは心の進化か?はたまた退化か?友人からも大問題じゃないのってからかわれてしまった。
そのとき,私の心に住み着くポジティブな犬の一匹(励まし犬,別名おだて犬とも言う)がこう吠えました。

「おい,レジリエンス・トレーニング講師とか,コンサルタントとか名乗って澄ました顔して日々過ごしているから遊び心をなくしつつあるんじゃないのか?お前から遊び心をなくしてどうするんだ?他人様のレジリエンスを強化する仕事は素晴らしい仕事だから「感謝」の強みを強くするのは良いことだけど,もっと自分自身で人生を楽しまないと,お前のレジリエンスが消耗するぞ。人生を遊べ!もっと楽しめ!分別臭い大人になるな!」
励まし犬の吠える内容を真摯に受け止め,明日からの週末は,思い切り楽しむことにしました。何と,明日からunfortunatelyなことに,カミサンが出張で不在なので,寂しさを紛らわすためにも羽目を外して「遊び心」を強化しよう(真実一路)。強みが多様なのは良いことだしね。
しかし,友人も私も,強みのワースト3位以内に「慎み深さ・謙虚さ」が入っているのには笑った。MBAホルダーには謙虚さは不要ということなのでしょう。