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2015.3.21

営業マンとレジリエンス‐レジリエンス・トレーニングの有効性②

前回のブログの続きです。営業マンにとって,レジリエンス・トレーニングは,現状を打開し,目標達成に向けたオプションを見出すトレーニング,または顧客を納得させる論理的なクロージングの訓練に有効なようです。

先日のレジリエンス基礎セミナーでのこと。レジリエンス・トレーニングの一環として行ったワークでは,最近起こった困難な状況,困った出来事から生じたネガティブな感情・反応を認知し,思い込みを対処する方法を試みました。認知行動療法でいう,エリスのABCDEモデルを用いてワークを行ったのですが,これがなかなか難しいようですね。エリスのABCDEモデルは,「人の感情や反応・行動は,出来事が原因ではなく,出来事に対する個人の捉え方・考え方の違いによって生み出され,出来事に対する捉え方・考え方を変えれば結果として感情や行動を変えることができる」という理論が前提にあります。そこでワークでは,困った出来事(adversity)から生じたネガティブな感情や行動(consequence)を確認し,その後,その感情や行動はどのような思い込み(beliefまたはperception)から発生したのか,思い込みを見つけ出します。そして,その思い込みを論理的・合理的に反論(dispute)して,ネガティブ感情や行動をポジティブに変化させる効果(effect)を確認します。
このABCDEのモデルを応用するとき,自分の一連の行動を分析してABCDEに当てはまるのが難しいようですね。Adversityに思い込みや感情を入れたり,Consequenceに状況や思い込みを組み込んだり。最も難しいのは,感情や反応を発生させる思い込みの認識ですね。多くの方は,状況からくる感情や反応には思い込みはないと感じていると思います(心理学でいうオートパイロット)。ですが,それも“思い込み”で,なんらかの感情や反応には,必ずその人のbelief,perceptionが存在します。日本人は,感情認知やperceptionの確認が本当に苦手なようです。欧米では,感情認知の訓練を義務教育で行うようですね。
そこで,レジリエンス基礎セミナーにこのABCDEモデルを使った感情認知と思い込みに対する反論のワークをすると,思いのほか好評でした。特に,思い込みを論理的合理的に反論するプロセスにおいて,思い込みや状況を論理的に分析・思考し,さまざまな肯定的な可能性を見出して反論する過程は,営業マンが,売り上げ目標達成が困難な状況に陥っても,ロジカルシンキングによって現状を打開し,課題を解決する多くの選択肢(オプション)を発見するトレーニングにもなるし,顧客を論理的に納得させるクロージングのトレーニングにもなると,受講された営業担当者の方々から教えていただきました。
レジリエンス・トレーニングは,営業マンがセールススキルを向上させるにも有効なことが実感できました。

社員の心を鍛える技術!レジ離縁巣を教えます

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