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2015.5.14

離職率を減少させる方法⑥-入社前研修でのビジョンの共有

最近,パソコンの調子が悪く,仕事もはかどらず,ブログも書けず,フラストレーションがたまる日々が続いています。感情のコントロールが難しい,レジリエンスが試される期間ですね。

入社前研修で重要なこと

最近の多くの企業では,内定者の人材マネジメントとして,配属面談,入社前メンター制度などのプログラムを実施しているところが多く,内定期間中に実施される入社前研修も広く普及されているようですね。私が入社前の内定者の頃は,バブルのまっ盛りなので,内定者研修と言えば,派手にお金を使い,アゴアシ付きで飲み食いさせてとにかく内定を取り消さないようにすることだけが目的の,研修とは名ばかりの宴会・懇親会でしたが,最近は違いますね。

最近の入社前研修は,楽しい宴会の雰囲気は薄くなり,しっかり教育・研修をしています。その中身は,資格取得支援,e-ラーニング,通信教育,課題レポートの提出,合宿研修,現場・店舗見学,現場実習などです。入社前から入社後即戦力になるようけっこう鍛えてようとしていますね。研修を行う側の企業の目的としては,内定期間の不安解消やモチベーションの中だるみ防止,他社に関心がいかないようにするための囲い込み,入社後の能力・スキルのばらつき防止などだそうです。
おそらく最後の囲い込みや能力・スキルのばらつき防止が主な目的ではないかと思います。早々と離職されるよりは先手を打って入社直後からしっかり働かせて費やしたコストの元をとってやろうぐらいしか思っていないんでしょうね。だったらコストのかかる入社前研修などやめてしまえば良いのに。日本の企業は未だに人は現場にでないと育たないとして計画的戦略的な人材育成が苦手なんだなあと研修の情報を調べてて痛感しました。

内定時には経営理念やビジョン・ミッションを共有させれば

入社前に現場実習を経験させて成功体験をつめば自信につながるとは思いますが,強烈な失敗をしてそれをケアするような研修をしなければ,かえって逆効果で入社前から自信を失い,無力感・敗北感などのネガティブ感情が蓄積し,離職につながります。

なぜ,企業は,入社前に役に立つかどうだかわからないけど学生が望むような資格取得支援をしたり,即戦力やスキルアップにはつながるかもしれないが自信を喪失させるかもしれない現場実習に拘るのでしょうか?そんなことをするよりも,企業の経営理念とかビジョンとかミッションとかクレドを共有するような取り組みをした方が良いように思います。それも打ち解けたポジティブな雰囲気で。内定しているとはいえまだ社員ではないので,がっつり「我が社のビジョンとは何か」なんてテーマでディスカッションすると内定者も引いてしまうけど,のんびりワークや遊びを入れてビジョンとかミッションの共有をすれば,内定者どうしの結束も高まって個々人のレジリエンスも強化され,会社への貢献意欲も高まり,組織レジリエンスも強化され,結果,離職率も減少するのに。

実は,持続的に繁栄している企業,エクセレントカンパニーは,このような入社前に企業のビジョン・ミッションを共有するようなプログラムを実行しています。だからこそ,社員が生き生きと働き,従業員幸福度も顧客満足度も高く,成長していけるのでしょう。

経営理念・ビジョン・ミッションの共有を行っていない企業は,察するに,「①ビジョンの共有なんて重要でない」と思っているか,「②ビジョンなんて対外的なものなのだから社員に共有させる必要はない」と思っているか,「③そもそもビジョンを明確化していない」のいずれかでしょう。

③のビジョンが明確化されていない企業は,悲しいですね。そのような企業は,企業のトップのキャラクターや価値観・世界観がビジョンになり経営理念になります。トップの人格が素晴らしければ良いんですが,ビジョンを明確化していない企業のトップの世界観・価値観は,どことなく社会に対する後ろめたい背徳感が感じられる場合が多いです(だからビジョンを明かさないのかも)。少なからずさまざまなタイプの企業と,その企業のトップと接してきた私の実感です。

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