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2015.12.17

親子で克服した逆境,その後のPTG-スターウォーズとレジリエンス・トレーニング第6回

皆様,こんにちは。

レジリエンス研修講師,ポジティブ心理学コーチの松岡孝敬です。

今回のブログは,「スターウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還」を題材に,スターウォーズとレジリエンス・トレーニング第6弾をお送りします。今回がシリーズ最終回です。

エピソード6は,ジェダイの騎士となったルークとダースベイダーの宿命の対決と,銀河帝国皇帝との最終対決が描かれています。

ここでアナキン・スカイウォーカーとルーク・スカイウォーカーとの幼少期の環境を比較してみます。

アナキンは,なんとお父さんは存在せず,お母さんのシミ・スカイウォーカーが単独で妊娠し,出産した子供です。聖母マリアのような処女懐胎か,意図的にどこからかの受精卵をお母さんに移植したのか(代理母)? ファンの間ではいろいろな説があります(ミディ=クロリアンによる受胎説?)が,ともかく,幼少期,アナキンはシミという優しいお母さんのみに育てられました。シングルマザー家庭ですね。

お母さんは心優しい女性ですが,アナキンの置かれている環境は最悪で,まず銀河のならず者が集まる砂漠の惑星タトウィーンに生まれ,奴隷としてガラクタ市の商人でギャンブル好きのワトーの店で働かされます。それでも,ポッドレーサーの腕前は相当なものですし,機械修理の腕前も確かだったので,最悪の環境でも自分の技術と能力に自信をもって生きていたようですね。

一方のルークは,両親は不在ですが,水分抽出農場を営む叔父オーウェン,叔母ベルーのラーズ夫妻の元で育てられました。ラーズ夫妻は,ジェダイ時代のアナキンを知っているし,タスケンレイダーを虐殺したことも暗黒面に堕ちてダースベイダーになり果てたことも知っているので,ルークを愛情をもって育てつつ,アナキンのようにはならないようにして,ジェダイやフォースのことなどは知らせないように慎重に育てたのでしょうね。あまりネガティビティを感じさせない,優しい人間に。

自らは奴隷という身で父親もなく,周囲は邪悪な考えしかもっていないようなならず者ばかりの中で常に緊張して生き延びなければならないアナキン。かたや農場を営む平凡な夫妻のもとで,さほど緊張を強いられず育てられたルーク。

ソーシャルネットワークの深さとポジティブ感情の量は,当然,ルークの方が高いと思われます。幼少期の頃からダークサイドに陥りやすさからすれば,アナキンの方が高く,ルークは容易にダークサイドには陥らない要素が備わっているように感じます。

さて,エピソード6の最大の山場,ルークとダースベイダーの宿命の最終対決,親子対決に話を移します。

ルークとダースベイダー

ダースベイダーの元へ投降したルークは,ダースベイダーを「父さん」と呼び,敢えて対決せずに言葉で説得しようと試みます。それは父の心にまだ善の心が残っていることを信じていたからと,父であるダースベイダーを倒すと,自分さえも暗黒面に陥ってしまうと思ったからでしょう。

銀河帝国の暗黒皇帝と対峙したルークは,皇帝の罠によって反乱同盟軍が攻撃され窮地にさらされている場面を目の当たりにします。皇帝の巧みな話術にはまり,憎悪をもってライトセーバーを取り,皇帝に襲い掛かりますが,ダースベイダーに妨げられ,図らずも宿命の親子対決が始まります。

エピソード5では,ダースベイダーにまったく歯が立たなかったルークですが,今回の対決では互角の戦いを見せます。さらに,妹レーアの存在を悟られ,レーアさえも暗黒面に陥れようと考えたダースベイダーに対して,怒りをもって激しい攻撃を加え,ダースベイダーの腕を切り落としてしまいます。

いくらルークの腕が上がったとはいえ,銀河系最強のダースベイダーがあっけなく腕を切り落とされたのは,まず,ダースベイダーの善の心(ブライトサイド)が大きくなってダークサイドのパワーが発揮できなくなったことと,ルークがこの時点でダークサイドに堕ち掛け,そのパワーでダースベイダーを圧倒したからではないかと想像します。

ダースベイダーを倒し,ルークが怒りや憎悪といったネガティブ感情に包まれているのを好機とみた暗黒皇帝は,ルークにダースベイダーのとどめを刺し,自分の弟子になってダークサイドに来ることを誘います。でもルークは,毅然と拒みます。「自分はジェダイだ。かつて父がそうであったように」と。

このシーンは,エピソード3の冒頭で,パルパティーン議長(暗黒皇帝)に促されるまま,怒りをもってドゥークゥー伯爵を殺したアナキンと対照的ですね。アナキンはダークサイドに堕ちたが,ルークはジェダイとしてとどまった瞬間です。

その後,暗黒皇帝から攻撃を受け,みるみる衰弱していくルークは,ダースベイダーのブライトサイドを信じ,必死にベイダーの良心に叫びます。「助けて父さん」と。その姿を見て,ベイダーのかすかに残っていたブライトサイドが復活し,善の魂が蘇り,自分の生命維持装置が破壊されるのを顧みず,暗黒皇帝を反応炉に投げ入れ葬り去ります。ダースベイダーがジェダイに,アナキンに戻った瞬間ですね。同時にこれは,暗黒面の呪縛という逆境をアナキンが克服した瞬間でもあります。

ルークは,フォースというかポジティビティというか,自らの力によって,父の暗黒面の呪縛,親子の宿命,ジェダイの復活,フォースのバランスといったさまざまな逆境を克服したことになります。親子で逆境・試練を克服したというか…。これによって,ルークのジェダイの騎士としての修行,レジリエンス・トレーニングは完結します。

そして,アナキンとルークの親子は,互いにPTG(ポストトラウマテッィクグロース,逆境後の成長)を表し,映画はラストを迎えます。

アナキン最後

こうして改めてスターウォーズ全シリーズのストーリーをレジリエンス・トレーニングと重ね合わせて見直すと,結構よくできた人間ドラマですね。

明日から公開のエピソード7も楽しみにして鑑賞することにします。

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