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2015.3.9

ポジティビティは癒しのホルモンの分泌を促す

オキシトシンというホルモンをご存知でしょうか?哺乳類の脳下垂体後葉から分泌されるホルモンで,9個のアミノ酸で構成されたペプチドホルモンです。ホルモンとしては分子量が小さいですね。私たちの体内にも流れています。

このホルモン,最近,「癒しのホルモン」とか,「抱擁ホルモン」という名で心理学や経営学の面で注目されています。クレアモント大学の神経経済学研究センターでは,194人の男子学生にオキシトシンを鼻から吸引させ,偽薬(プラセボ)対照群と金銭の授受に関する行動の比較実験をしました。金銭の授受とは,10ドルの一部または全部を見知らぬ人物とシェアするか,全くシェアしないかを選択します。実験結果は非常に興味深く,オキシトシンを吸引した男子学生は,対照群と比べて17%多い金額をシェアすると申し出ました。さらに,オキシトシンを吸引した被験者群では,見知らぬ人物に10ドル全額を譲り渡すと申し出た人の数が対照群の2倍となりました。オキシトシンを吸引したために,見知らぬ人にも最大級の信頼をおいたということが言えるでしょう。

愛情や感謝,愉快などのポジティブ感情が増すと,オキシトシンの分泌量が増えることも科学的なエビデンスがあるようです。ポジティビティが高まるとオキシトシンの分泌が増え,信頼関係が増し,創造性が高まるということでしょうか。逆にネガティブ感情が増すと,ジヒドロテストステロンというホルモンの分泌量が増え,不信感や対立関係が増します。感情のコントロールがいかに大事かわかりますね。レジリエンス・トレーニングは,まず感情を認知し,それをコントロールするところから始まりますが,神経生物学的,心理学的に理にかなっているようですね。

オキシトシンは,女性の場合は分娩時の子宮を収縮させる作用もあります。別名“陣痛促進ホルモン”です。もともとはそのような作用をもつホルモンとして発見されました。オキシトシンの語源もギリシャ語の“速やかな(oxy)”と“出産(tocos)”からきています。オキシトシンは,イノベーションを創出するだけでなく,生命誕生も促進するようです。

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