会社概要

2016.1.31

ふとした日常の感謝‐ポジティビティが高まったとき

皆様,こんにちは。

株式会社ポジティビティ代表

レジリエンス研修講師ポジティブ心理学コーチ松岡孝敬です。

ポジティブ感情のうち,とりわけ感謝の感情が高まると,

幸福度が高まる

ネガティブ感情を中和させる

身体の健康につながる

思いやりが生まれる

などの効果が高まります。当然レジリエンスも強化されます。

先日,とある外資系倉庫型スーパーでグ〇コのゼッピンカレーの特売がある

との情報をキャッチした私のカミサンが,

その日は,仕事で自分が買いに行けないので,

私に「買ってきて」と御遣いを頼まれたのでした。

ゼッピンカレー

朝からコンテンツ制作などで時間が取れなかった私は,午後からでも良いかと伺うと,

「午前中に売り切れたらどうするのよ!人気商品なんだから!

ブログでも評判なんだから!」

コ〇△コ関連のブログを豆にチェックしているカミサンは,

狙った特売品は妥協することなくゲットする人だったのでした。

レジリエンスの強い人だこと。

(何で俺がカレーごときの御遣いに朝一番でコ〇△コに行かなきゃいけないんだ??)

と内心いらつき,ネガティビティが高まりながらも、朝一番で買い物に出かけたのでした。

店につくや,わき目もふらず,随所にある試食コーナーに目もくれず,

ゼッピンカレーの売り場に一直線に向かった私でした。

売り切れが予想されるほど人が群がっているかと思いきや,余裕でゲットし,

しかも棚には,およそ売り切れなど起こらないだろうほどの商品が山積みされたのでした。

(朝イチに来なくったって,午後から来ても間に合ったじゃない)と

あきれた気持ちが湧いたのは言うまでもありません。

翌日,今度は2人で店に買い物に行くと,

まだゼッピンカレーは棚に燦然と置いてあるではありませんか。

「ほら見ろ,急いで買わなくったって,売り切れずにまだあるじゃないか」と言ってから,

2人で値札を見ると,昨日買った値段よりも300円も高くなっていたではないですか。

私のことを滅多にほめないカミサンは,その値札を見て,嬉々として

「あなた,でかした!!」

と,仕事で大型契約を受注したかのような喜び方をし,

かなりの感謝の気持ちを表されたのでした。

(あれっ?こんなんで良いの。)などど拍子抜けつつ,

日常のふとした感謝gratitude)に,極めて気を良くして

ポジティビティが高まった私でした。

日常のひょんな,小さな感謝を確認して積み上げていくと,

ネガティビティが解消され,レジリエンスが高まりますね。

ちなみにゼッピンカレーは,ネットでは美味しいと評価の高い商品のようで,

ちょっとFABE分析してみると,

F(feature;特徴)は,
「特製フォンとデュクセルソースにこだわったコクと40数種のスパイスを使用したルウ」

A(advantage;優位性)は,「ペーストと固形ルウの2層構造」

B(benefit;便益)は,「高級レストランの上品なこだわりカレーを家庭で味わえる」

E(evidence;証拠)は,わからなかった…。

というところでしょうか?

感謝してくれたついでに,ゼッピンカレーのルウを使って作る夕飯も感謝してほしい。

私は褒められて伸び,レジリエンスが高まるので…

2016.1.16

コーチングの新結合(イノベーション)-ダイバーシティがイノベーションとレジリエンスを生む

皆様,こんにちは。

レジリエンス研修講師,ポジティブ心理学コーチの松岡孝敬です。

新年初めてのブログでございます。遅ればせながら,本年もよろしくお願い申し上げます。

今日は午後から,コーチング仲間と勉強会を行いました。

コーチング未経験者,初心者も参加されているため,前半はコーチングの基礎として,

基本スキルとその理論的裏付けについて,私がレクチャーを行いました。

中国コーチング勉強会20160116

この勉強会,「中国コーチング勉強会」と名付けられていますが,

参加者各々ベースとなるスキルが多様で,

PHP認定のコーチ資格保有者,

NLPトレーナー(ジョン・グリンダーからも指導を受けた本格派),

マインドブロックバスターインストラクター,

そして私,レジリエンストレーナー&ポジティブ心理学コーチ。

「中国コーチング勉強会」のミッションの1つに,独創的な中国コーチングスタイルを

創造するというものがあるのですが,これだけリソースが豊富で,

多様性が高いとイノベーティブなコーチングスタイルが創れると確信しました。

イノベーションを名づけたシュンペーターは,イノベーションを「新結合」

と表現しましたが,まさに,今日のコーチング勉強会は,

コーチングの新結合(イノベーション)でしたね。

ダイバーシティと発想の転換こそがイノベーションを生み,

レジリエンスを強化すると思います。

今年もワクワクとした楽しい時間を過ごすことができそうです。

2015.12.17

親子で克服した逆境,その後のPTG-スターウォーズとレジリエンス・トレーニング第6回

皆様,こんにちは。

レジリエンス研修講師,ポジティブ心理学コーチの松岡孝敬です。

今回のブログは,「スターウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還」を題材に,スターウォーズとレジリエンス・トレーニング第6弾をお送りします。今回がシリーズ最終回です。

エピソード6は,ジェダイの騎士となったルークとダースベイダーの宿命の対決と,銀河帝国皇帝との最終対決が描かれています。

ここでアナキン・スカイウォーカーとルーク・スカイウォーカーとの幼少期の環境を比較してみます。

アナキンは,なんとお父さんは存在せず,お母さんのシミ・スカイウォーカーが単独で妊娠し,出産した子供です。聖母マリアのような処女懐胎か,意図的にどこからかの受精卵をお母さんに移植したのか(代理母)? ファンの間ではいろいろな説があります(ミディ=クロリアンによる受胎説?)が,ともかく,幼少期,アナキンはシミという優しいお母さんのみに育てられました。シングルマザー家庭ですね。

お母さんは心優しい女性ですが,アナキンの置かれている環境は最悪で,まず銀河のならず者が集まる砂漠の惑星タトウィーンに生まれ,奴隷としてガラクタ市の商人でギャンブル好きのワトーの店で働かされます。それでも,ポッドレーサーの腕前は相当なものですし,機械修理の腕前も確かだったので,最悪の環境でも自分の技術と能力に自信をもって生きていたようですね。

一方のルークは,両親は不在ですが,水分抽出農場を営む叔父オーウェン,叔母ベルーのラーズ夫妻の元で育てられました。ラーズ夫妻は,ジェダイ時代のアナキンを知っているし,タスケンレイダーを虐殺したことも暗黒面に堕ちてダースベイダーになり果てたことも知っているので,ルークを愛情をもって育てつつ,アナキンのようにはならないようにして,ジェダイやフォースのことなどは知らせないように慎重に育てたのでしょうね。あまりネガティビティを感じさせない,優しい人間に。

自らは奴隷という身で父親もなく,周囲は邪悪な考えしかもっていないようなならず者ばかりの中で常に緊張して生き延びなければならないアナキン。かたや農場を営む平凡な夫妻のもとで,さほど緊張を強いられず育てられたルーク。

ソーシャルネットワークの深さとポジティブ感情の量は,当然,ルークの方が高いと思われます。幼少期の頃からダークサイドに陥りやすさからすれば,アナキンの方が高く,ルークは容易にダークサイドには陥らない要素が備わっているように感じます。

さて,エピソード6の最大の山場,ルークとダースベイダーの宿命の最終対決,親子対決に話を移します。

ルークとダースベイダー

ダースベイダーの元へ投降したルークは,ダースベイダーを「父さん」と呼び,敢えて対決せずに言葉で説得しようと試みます。それは父の心にまだ善の心が残っていることを信じていたからと,父であるダースベイダーを倒すと,自分さえも暗黒面に陥ってしまうと思ったからでしょう。

銀河帝国の暗黒皇帝と対峙したルークは,皇帝の罠によって反乱同盟軍が攻撃され窮地にさらされている場面を目の当たりにします。皇帝の巧みな話術にはまり,憎悪をもってライトセーバーを取り,皇帝に襲い掛かりますが,ダースベイダーに妨げられ,図らずも宿命の親子対決が始まります。

エピソード5では,ダースベイダーにまったく歯が立たなかったルークですが,今回の対決では互角の戦いを見せます。さらに,妹レーアの存在を悟られ,レーアさえも暗黒面に陥れようと考えたダースベイダーに対して,怒りをもって激しい攻撃を加え,ダースベイダーの腕を切り落としてしまいます。

いくらルークの腕が上がったとはいえ,銀河系最強のダースベイダーがあっけなく腕を切り落とされたのは,まず,ダースベイダーの善の心(ブライトサイド)が大きくなってダークサイドのパワーが発揮できなくなったことと,ルークがこの時点でダークサイドに堕ち掛け,そのパワーでダースベイダーを圧倒したからではないかと想像します。

ダースベイダーを倒し,ルークが怒りや憎悪といったネガティブ感情に包まれているのを好機とみた暗黒皇帝は,ルークにダースベイダーのとどめを刺し,自分の弟子になってダークサイドに来ることを誘います。でもルークは,毅然と拒みます。「自分はジェダイだ。かつて父がそうであったように」と。

このシーンは,エピソード3の冒頭で,パルパティーン議長(暗黒皇帝)に促されるまま,怒りをもってドゥークゥー伯爵を殺したアナキンと対照的ですね。アナキンはダークサイドに堕ちたが,ルークはジェダイとしてとどまった瞬間です。

その後,暗黒皇帝から攻撃を受け,みるみる衰弱していくルークは,ダースベイダーのブライトサイドを信じ,必死にベイダーの良心に叫びます。「助けて父さん」と。その姿を見て,ベイダーのかすかに残っていたブライトサイドが復活し,善の魂が蘇り,自分の生命維持装置が破壊されるのを顧みず,暗黒皇帝を反応炉に投げ入れ葬り去ります。ダースベイダーがジェダイに,アナキンに戻った瞬間ですね。同時にこれは,暗黒面の呪縛という逆境をアナキンが克服した瞬間でもあります。

ルークは,フォースというかポジティビティというか,自らの力によって,父の暗黒面の呪縛,親子の宿命,ジェダイの復活,フォースのバランスといったさまざまな逆境を克服したことになります。親子で逆境・試練を克服したというか…。これによって,ルークのジェダイの騎士としての修行,レジリエンス・トレーニングは完結します。

そして,アナキンとルークの親子は,互いにPTG(ポストトラウマテッィクグロース,逆境後の成長)を表し,映画はラストを迎えます。

アナキン最後

こうして改めてスターウォーズ全シリーズのストーリーをレジリエンス・トレーニングと重ね合わせて見直すと,結構よくできた人間ドラマですね。

明日から公開のエピソード7も楽しみにして鑑賞することにします。

2015.12.16

自己効力感を高めたダゴバでの修行-スターウォーズとレジリエンス・トレーニング第5回

皆様,こんにちは。

レジリエンス研修講師,ポジティブ心理学コーチの松岡孝敬です。

今回のブログは,「スターウォーズ エピソード5 帝国の逆襲」を題材に,スターウォーズとレジリエンス・トレーニングの第5弾をお送りします。

エピソード5は,ルークがダゴバ星に隠遁していたマスター・ヨーダの元を訪れ,本格的にジェダイの騎士になる修行を積み,また,ダースベイダーと初めて対決するストーリーが展開されます。

特に印象深い件は,ダゴバでの修行ですね。

ダコバのヨーダとルーク

最初,ヨーダは,ルークが年をとりすぎていることと,辛抱が足りないといった理由で,ジェダイになるためのトレーニングをルークに科すことを拒みます。(あれっ?確かお父さんのアナキンも同じような理由で最初ジェダイの訓練を拒まれたような…)

それでも,フォースの霊魂と化したオビ=ワンが説得し,ジェダイの騎士になるための厳しい修行が始まります。

ヨーダの修行は,小さな成功体験を積み重ねてフォースの正しい使い方を教えたり,自らがお手本となってフォースの使い方を見せたり,ジェダイの使命とは何かを諭してジェダイとなるべきムードを高めたり,「もうできない」とかすぐに諦めてしまう忍耐力の乏しいルークを,独特の言動で励ましたりしています。

これは,レジリエンス・トレーニングでの自己効力感(自信)を高めるトレーニングに非常に通じるものがありますね。

心理学者のアルバート・バンデューラは,自己効力感を高める要因として,「1.成功体験」,「2.お手本(ロールモデル)」,「3.ムード」,「4.励まし」の4つがあると主張しています。

まさに,ヨーダの指導は,

1.成功体験⇒小さなフォースの成功体験の積み重ね
2.お手本⇒自らがフォースの偉大な力を示す。
3.ムード⇒ジェダイとしての使命を伝える。
4.励まし⇒ルークでもジェダイになれると激励する。

というように自己効力感を高める合理的な方法を実践しているように思えます。

最も印象深い修行は,洞窟での修行です。そこでは,ダースベイダーの幻影が待ち構えており,ルークはライトセーバーでダースベイダーを倒しますが,倒したダースベイダーの仮面が割れるとそこにはルーク自身の顔が表れるという…修行です。

この洞窟での修行は,2つの大事な要素を暗示しています。

1つは,暗黒面の怖さ。どのような有能なジェダイでも,憎しみや恐怖をもって戦いに望めば容易にダークサイドに堕ちてしまうという戒めをヨーダはルークに教えたのではないかと思います。やはり,ヨーダやオビ=ワンは,アナキンがダークサイドに堕ちてしまったことをかなりのトラウマと感じていることも伺えます。
2つめは,ダースベイダーを倒すことは,自らをも滅ぼしかねないという宿命を諭したのではないかと思います。ダースベイダーを倒すことができるのは,唯一のジェダイであるルークしかいない,しかし,ダースベイダーを倒すことは自分自身を滅ぼすことになるといった試練を教えたのではないかと感じます。最大の試練ですね。

この洞窟のシーンは,スターウォーズファンの間でも,解釈がさまざまで面白いですね。

ところで,エピソード5のルークとダースベイダーとの初対決のとき,ダースベイダーは,ルークを追い詰め,とどめを刺すことができたにもかかわらず,それを意図的にしなかったように思います。父である自分とともにダークサイドに寝返ることを確信していたからでしょうが,こういうところにも,今だダースベイダー(アナキン・スカイウォーカー)に善の心が残っていることがうかがえるかと思います。

2015.12.15

フォースという強みの発見-スターウォーズとレジリエンス・トレーニング第4回

皆様,こんにちは。

レジリエンス研修講師,ポジティブ心理学コーチの松岡孝敬です。

今回のブログは,「スターウォーズ エピソード4 新たなる希望」を題材に,スターウォーズとレジリエンス・トレーニング第4弾をお送りします。

スターウォーズ エピソード4 ルーク

エピソード4からは,アナキンの息子,ルーク・スカイウォーカーと,娘,レーア・オーガナ姫が登場し,反乱同盟軍としてシスの暗黒皇帝率いる銀河帝国軍と戦い始めるストーリーに入っていきます。

改めてエピソード4を観ると,ある疑問が浮かびます。

砂漠の惑星タトゥイーンに隠れていて,ルークの成長を見守っていたベン・ケノービ(オビ=ワン・ケノービ)は,なぜあんなに成長するまでフォースといったパワーの存在をルークに教えなかったのでしょうか?

アナキンの変わり果てようを見て,叔父のラーズがルークにフォースやジェダイといったことを悟られることを嫌っていたという理由もありますが,私は,別の理由があるように思います。

アナキンをダークサイドに陥らせたのは,アナキン自身のネガティブ感情をため込み,思い込みを解消できない習性があったものの,やはり自分の指導にも原因があったとオビ=ワンは思ったいたのでしょうね。自責の念を持っていたのではないかと思います。

そのため,アナキンの指導の過ちを繰り返さないように,銀河帝国軍やダースベイダーにルークの存在を隠すとともに,ルークの性質が,父アナキンのようにダークサイドに陥りやすい性質なのかどうかを慎重に見極めていたように思います。

ラーズ夫妻の温かい愛情に包まれて育ったルークは,レジリエンスが強く育てられ,ネガティブ感情をため込まない,ダークサイドに陥りにくい性質をもったのではないかと思います。それが確認でき,レーアからの助けを求めるメッセージをもらった今が良い機会ととらえ,オビ=ワンは,ルークに彼の父がかつて有能なジェダイの騎士で自分の弟子であることを伝えます。

さらに,ルークに,父アナキンが使っていたライトセーバーを渡します。まるで,父アナキンが達成できなかった「フォースにバランスをもたらす」というミッションの継承を促すように。

ルークは,オビ=ワンから強みスポッティングを受けるかのようにして,自分の人格としての強み(キャラクターストレングス)を発見することになります。フォースという強みはもちろんですが,「純真さ」,「勇気」,「誠実」といった強みです。そして,そのような強みを活用してレーア姫を救出する行動に誘います。

社会的支援というレジリエンス資源に恵まれたルークは,さらに自分のキャラクターストレングスを認識し,活用することで,さらにレジリエンスが高まっていきます。その良い流れはエピソード5,6でも続きますね。

ところで,エピソード4のダースベイダー(アナキン・スカイウォーカー)は,すっかりダークサイドに堕ち,ブライトサイドは全然見られないようですが,ターキン総督がしきりに処刑を命じているにもかかわらず,囚われの身になったレーアを理由はともあれ,すぐに処刑せずに生かしているのは,善人の一面の成せることではないかなと勝手に思っています。