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2015.6.18

レジリエンス講師になってつくづく良かったなあと思った日

レジリエンスを教えることでレジリエンスを鍛えられる。そんなことを感じた一日でした。

昨日ほど,レジリエンス講師になり,起業して良かったと思える一日はありませんでした。起業してまだ4か月しか経っていないのに。

クライアント様は,まだ実績を示していない私と弊社に対して全幅の信頼をもって社の人材育成と社員のレジリエンスの強化を一任していただきました。最初にお会いしてから強いラポールと信頼を甘受しました。

「御社に人材育成のご指導をいただきながら御社とともに成長していきたい。」

とても有難いお言葉を賜りました。本当に感謝感謝です。

レジリエンス研修を行うことによって,社と社員様のポジティビティが高まり,レジリエンスが強化し,社と社員様の幸福度が高まって持続的に繁栄すべく全力を挙げて奉仕しようと決意しました。

レジリエンスを強化することで自分のレジリエンスも強まり成長する。

ひと様の幸福度を高めるお手伝いをすることで自分も今以上に幸福になる。

そんな一日って一年でめったに訪れない。ポジティビティあふれる心地よい一日でした。

このような日が永遠に続くと強く信じ,今日は東京に向かいます。

2015.6.16

科学は仮説や!‐レジリエンスが試される科学的事実の見直し

先日,バラエティ番組を観てるとおやっと思うことがありました。

活性酸素の除去や老化の抑制などに関連し,長寿遺伝子と呼ばれていたサーチュイン遺伝子ですが,寿命延長には機能していないという研究結果が報告されたとのこと。それももう4年前の2011年9月にロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ健康加齢研究所のデービッド・ジェムズ氏率いるチームによって「Nature」誌で発表されており,しかも,サーチュイン遺伝子の長寿効果を最初に発表したマサチューセッツ工科大学(MIT)のレオナード・ガランテ氏も,「Nature」誌で実験的な不備を認めたとのこと。

教科書編集者時代にとある老教授がおっしゃった教訓を思い出します。

「科学は仮説や!」と。

一見して定説で真理と思われた理論なり現象も,深く研究すると,定説ではなくなってしまう。生命現象を紐解く理論には,現段階で定説は極めて少ないのかもしれません。

心理学も同様ですね。例を挙げると,フロイトの夢判断や理論などは,発表当時は定説だったかもしれませんが,現代では,理論の誤謬や矛盾が指摘されてて,必ずしも定説とは言い切れないように感じます。

それでいて,科学は全くあてにならないといった「反科学主義」的な暴論には陥らないようにしよう。常に科学的な見方を保ち,検証過程に目を光らせなければならないという教訓を得たと肯定的に今の状況をみたいと思います。

レジリエンス・トレーニングもポジティブ心理学などの科学的証拠をベースにしていますが,それらのエビデンスも本当に真理なのか常に検証しなければなりませんし,新たな知見が発表されれば,それを取り入れたプログラムも開発しなければなりません。

前述したサーチュイン遺伝子について,長寿効果は否定されていますが,マウスなどの哺乳類を,高脂肪の食事や加齢関連の疾病による代謝ダメージから守る効果があるとは報告されています。

それにしても,赤ワインに多く含まれているポリフェノールの一種であるレスベラトロールは,サーチュイン遺伝子を活性化する作用があるといわれていたのですが,サーチュイン遺伝子に長寿効果がないとなると,赤ワインを多量に飲んでも長生きはできないことになります。当然といえば当然ですが…。
赤ワイン

どうしよう。長生きできると思ってあんなに赤ワインを好きでガブガブ飲んでいたのに(←嘘)。もう赤ワインは卒業しようかな。

嘘です。死ぬまで飲み続けます。

2015.6.12

Dr.倫太郎で思うこと‐レジリエンスの重要性

最近、うちのカミサンがはまっているTVドラマがあります。「Dr.倫太郎」です。毎週水曜日は、2人で楽しく観ています。堺雅人さんは芸域の幅が広いですね~。私は倫太郎よりも古美門研介弁護士の方が好きですが。

Dr.倫太郎

このドラマで蒼井優さん演じる新橋の売れっ子芸者、夢乃を苦しめているのが「解離性同一性障害」という精神疾患です。解離性同一症が正式な名称とか。

先日、ビジネススクールの後輩で、現役の精神科医の友人と飲んでいたとき、「Dr.倫太郎」の話題を彼にふりました。日本では解離性同一症の症例は非常に少ないそうです。その友人も長く精神科医として患者と向き合っているが、解離性同一症の患者を診たことはないし、その友人の同僚の医師も、解離性同一症の患者を診た経験は非常に少ないそうです。催眠療法が盛んで、さまざまなタイプのストレスが多いアメリカで多い症例ですね。

解離を引き起こすストレス要因は、①学校や兄弟間のいじめ、②親が子供を強圧的に支配するような親子の人間関係、③ネグレクト、④家族や周囲からの児童虐待、⑤殺傷事件や交通事故などをまじかに見た強烈なショックや家族の死の5つあるそうです。アメリカの解離性同一症の要因で多いものは④の児童虐待で、日本の場合は、①の学校や兄弟間のいじめや②の親子の人間関係だそうです。「Dr.倫太郎」の夢乃が解離した要因は、②と③のネグレクトでしょうか?

解離性同一症は、5つのストレス要因が引き金となりますが、もともと心に解離する傾向をもつ児童が発症しやすいそうです。その資質は、「解離の資質」といいます。

「解離の資質」は。「脆弱性(vulnerability)」と言い換えることができます。「脆弱性(vulnerability)」の反対の概念が「レジリエンス(resilience)」です。

解離性同一症の研究結果として興味深いのは、目に見える性格の特徴を「脆弱因子」と「レジリエンス因子」に分けると、「レジリンス因子」は「脆弱因子」のネガにはならないということです。「脆弱因子」があったとしても、それを超える十分な「レジリエンス因子」があれば、解離性同一症にはなりにくいし、PTSD(心的外傷後ストレス障害)もなりにくいという研究結果が出ています。「脆弱因子」の中には、信じやすい心や空想傾向も含まれていると思いますので、「脆弱因子」をすべてなくすと、創造性にかける子供が出てくるような気がしますね。「脆弱因子」を少なくすることよりも、「レジリエンス因子」を思いっきり増やせばよいのです。「レジリエンス因子」には、「自尊感情」、「安定した愛着」、「ユーモアのセンス」、「楽観主義」、「支持的な人がそばにいてくれること」などが含まれます。

レジリエンスを強化することが、若年層でも重要だという証左ですね。

ところで精神科医の後輩に、「蒼井優さんのような綺麗な患者さんが来院して、恋に落ちることはあるの?」と質問すると、そんなことはないとの回答でした。そりゃそうでしょうね。後輩は倫理観の強いドクターだったのでした。

2015.6.3

我が家のコンドゥイング-「感謝」を高める片づけ法

最近,片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんが再ブレイクしていますね。「TIME」誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた方です。

断捨離や片づけが苦手なうちのカミサンも影響を受け,とうとう近藤麻理恵さんの本を買ってしまいました。

海外では近藤流片づけをすることを“コンドゥイング”と言うとか。日経新聞に載ってましたね。

自分がときめくものだけ残してときめかない物は捨ててしまう。捨てるときは,「ありがとう」と感謝の気持ちをかけるとか。この方法が物を大切にする日本の伝統的な美徳として海外では捉えられているようですね。

ポジティブ心理学が広まっている海外では,「感謝」のポジティブ感情が高まると幸福度が増し,レリジエンスが高まることも認知されています。その意味でも,「感謝」の気持ちを高めるコンマリ流片づけは,海外の人たちに受け入れられ,影響を与えたのかもしれません。

このブログを書いている私のモバイルPCも,かなりガタがきていて,明日には新しいPCに買い替えるかもしれません。今のモバイルPCへ,どうもありがとう。

本棚から溢れている大量の本も,ときめくものとときめかないものに分けて捨ててしまおう。もちろん感謝をこめて。

それよりも大事なのは,自分がカミサンから“コンドゥイング”されないように努力することですね。最重要課題です。

2015.5.28

ポジティブ心理学とポジティブシンキングとの違いpart3-ポジティブ心理学的な考え方とそうでない考え方

前回,前々回のブログの続き。シリーズ最終回です。

前の2回のブログで,ポジティブ心理学とポジティブシンキングとの違いは,「科学的証拠の有無」と「ネガティビティの捉え方」と記しました。

今回は,ポジティブ心理学的なものの考え方とそうでない考え方を説明します。

ポジティブ心理学的な考え方

ポジティブ心理学的な考え方とは,以下のようなものの考え方と思います。

1.ネガティブな部分(感情)を認識しつつ,それを抑えながらポジティブな部分(感情)を増やそうとする。

2.弱みを認識しながら,弱みの克服よりも自己の強みを認識し,活用することを考える。

3.リスクをしっかり認識しながら,物事を楽観的にとらえる(健全な楽観主義)。

では,ポジティブ心理学的なようで,実はそうでないものの考え方とはどういうものでしょうか?

似ているがポジティブ心理学的でない考え方

ポジティブ心理学的なようで,実はそうでないものの考え方とは,以下のようなものの考え方と思います。

1.ポジティブな部分(感情)だけを見て,ネガティブな部分(感情)を無視する。

2.弱みを認識せず,強みばかりを気にする。

3.リスクを気にせず,やみくもに楽観的に物事をとらえる(無謀な楽観主義)。

以上,3回にわたってポジティブ心理学とポジティブシンキングの違いをまとめてみました。次回以降は,少しやわらかいブログに戻します。